しかし、これらはこの場所の目玉ではない。
LINK【加西市】神話の道と呼ばれる神秘的な森の中の通り 〜歴史の森特集〜〜
そう、本日特集する「ゆるぎ岩」こそが、なんと言ってもこちらへ来る目的になるのだ。
これまで播州鬼散歩では姫路のわれ岩、高砂の浮き石(岩)など、ロックに注目してきたが、加西のゆるぎ岩も間違いなくこれらに匹敵する岩と言えるだろう。
そして、あなた自身が善人か悪人かを判断してもらいたい … えっ?
ゆるぎ岩
無料駐車場:あり(入口の獣よけを開けた中)
ゆるぎ岩は、高峯神社から入った歴史の森の、一番奥にあたる場所に存在する。と言っても、山の中腹にあるため、現地までの距離、所要時間、険しさなどはハードルが低い。
神話の道を通って道なりに進むと到着するが、看板も多数存在することから道に迷うことは皆無と言っていいだろう。
異色のパワーストーン
そしてこちらが今回の目玉 … ゆるぎ岩だ。
これまで特集してきたパワーストーン達は、基本的に1階部分から坂を上がったような場所にあったのだが、こちらは本当に山の中腹。
LINK【姫路の隠れパワースポット】破磐神社の割れ岩と聖なる竹林
一体どうやって運んできたのだろうか … 。
あの人だったら、存在する場所に対してまず「アッパレ!」と言ったことだろう。
ゆるぎ岩は大きな岩に亀裂が入っているように見えるが、左側部分のみがそれのようで、事実左側の岩にしか紙垂(しで:白い紙)がされていない。
大きさ的にはわれ岩や浮き石の方が迫力があるが、山の中に突如現れるゆるぎ岩の神秘的な様子も、決してこれらに引けを取らないだろう。
善人?悪人?
ところでなぜこんな無骨な岩が、そんなにも注目されるのだろう? 加西市が岩のそばに立てた看板によれば …
“この岩は、3億年前の古生代に海底に蓄積した生物岩できわめて堅く、高さ4メートル、ふくらんだ中央部の周囲は8メートルあります。その昔、法道仙人が「善人が押せば動き、悪人が押してもびくともしない。この岩を押して動かない時は自分に邪心があるから罪悪をざん悔して正直慈善の人にたちかえりなさい」といって悪人を善人にたちかえらせようとこの岩を押させて心をためさせたと伝えられています。”
なのだそうだ。
そして私が押したところ … てんで動かなかった。そりゃそうだ、頭の中は雑念と煩悩の塊だ。
「まだまだ修行が足りないわ … 」とか思ってもないことを書いて、読者を引きつけようとしているところが、The 煩悩 Man を物語っている(そして読者を引きつけられていない)。
それはさておき、ゆるぎ岩の背面を観察しようと頑張ってみたが、周囲に柵などはなく、ロープがされているだけで非常に難しかった。
こちらへ行かれる方は、どうかゆるぎ岩周辺の足元に気をつけてお楽しみ頂きたい。
播州にはまだまだ不思議な岩が存在する。これからも岩を攻めて参りたい。