大正ロマンを感じさせる、兵庫県姫路市香寺町の相坂トンネルについて、前回ご紹介した。

しかし、実はその相坂村の手前に、とんでもない穴場があることはあまり知られていない。

実際私も相坂トンネル撮影をした日は、そのままトンネルを抜け北にある城跡へと向かう予定だった。

LINK【大正ロマン】相坂トンネルのレポはこちら

しかし、突如現れた「毘沙門」の標識に心を奪われ、城跡散歩をやめその場所へと凸した。

毘沙門堂(びしゃもんどう)」と呼ばれる場所で、”たまたま見つけた場所” 至上最も穴場感のある場所だった。



 毘沙門堂

〒679-2154 兵庫県姫路市香寺町相坂
無料​​駐車場:なし(入口向かいに車数台分のスペースはある)
お手洗い:お堂の直前に簡易トイレあり

毘沙門堂は相坂トンネル手前(田川神社を過ぎた先)の、石坐神山と呼ばれる場所にある。

入口には「毘沙門」の標識と、初祭典の看板が掲げられており、見るからに神聖な場所だということが分かる。

残念ながら近くに無料駐車場はないので、入口反対側の車道にあるスペースに駐車して、中へ入っていくしかないだろう。

ちなみに私は夢前町宮置から峠を越えてこの場所へやってきた、変態徒歩野郎である。



 播磨国風土記ゆかり

入口から遊歩道を進むと、すぐ右手に古びた掲示板が見えた。

そしてすぐに自分の読みが当たったことに気がつく … 。

なんとここは播磨国風土記(今から約1500年前の書物)で触れられた、かの有名な「石坐の神山」のことだというのだ!?(知らんけど)

この山の上にあるお堂に豊稲命が祀られているとある。

ところで、播州地域を歩いていると、頻繁に出てくる播磨国風土記 … そろそろ真剣に勉強する必要があると思い始めている。



 15分登山

毘沙門堂へと続く道の入口には、黒と赤に塗られた登山用の杖が用意されている。

それほど訪問客が多いようには見えないが、地域の人の気遣いには頭が下がる思いだ。

一方で、

「こんな整備された遊歩道に杖は必要なのかな?」

と不思議に思いながら歩き始めたところ、その謎はすぐに解ける。

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なかなか足にくる登り坂がお堂まで続き、しかも足元は地面から出た岩などでやや悪い。

「毘沙門堂はここから徒歩15分」

と最初の掲示板で書かれていたが、15分間の山登りと認識していただいて良いだろう。

歩くのが好きな方々からすると楽勝ではあるが、お年寄りや運動から遠のいている人達にとってはややきつめかもしれない。



 人面岩壁

そうして15分歩いた後、山の中腹へと差し掛かって目に飛び込んできたのが、この人面岩とも表現できそうな凄まじい岩壁。

ぎゃ〜〜〜〜〜!!

進撃の巨人を思い起こさせる、(祠を)飲み込もうとする姿!

ちなみに毘沙門堂はその人面岩の隣にある、こちらのこれまた凄まじく大きな岩壁のことだ。

「一体どうしてこんな山の中腹に、とんでもないサイズの岩壁が出来たのだろうか … 」

そういえば、この毘沙門堂のある部分も広い平地となっていて、それに関しても謎が深まる。



「一体どうやって …」

岩穴には祠が祀られており、石柱や石像などと相まって、非常に神聖な雰囲気を醸し出している。

今まで播州地域に存在する、謎多き巨岩を見てきたが、この香寺町毘沙門堂の岩壁と人面岩もそれらに伍するインパクトがあった。

毘沙門堂に差し込む木漏れ日と、畏敬の念を覚える岩々の姿が、この場所を大変落ち着く空間に変えているようで、私は何をするでもなくただただじっと見つめずにはいれなかった。

あまり世に知られていないのが悲しいところだ。

間違いなく播州鬼散歩至上、最高の穴場スポット発見で、興奮冷めやらぬ中スキップがいつもより滑らかだったように思う。

毘沙門堂の様子は動画にもしておりますので、よろしければご覧ください。

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