日本一 “国指定史跡” の数が多い兵庫県。

これまで兵庫県播州地域の*赤松氏城跡を中心に、様々な城跡散歩を楽しんできた。

LINK播州を治めた伝説の武将・赤松円心の白旗城跡

本日は播州地域から飛び出し、丹波市にある国指定史跡「黒井城跡」へと赴いた。

明智光秀の丹波攻めで有名なその歴史、天空の城と呼ばれる頂上本丸からの眺望、熊に人が襲われるスリル(?)など見所満載な城跡だった。

LINK【映像】播州地域に存在する穴場を動画で体験

特に初夏の頃頂上から見下ろす田園地帯は、早苗田(さえなだ)と呼ばれる風景が見られ、見る者を恍惚とさせるほど美しい。



 城跡観光者用駐車場

〒669-4141 兵庫県丹波市春日町黒井1040
無料駐車場:あり(合計十数台分)
お手洗い:あり

黒井城跡登山者用には、3箇所の無料駐車場が確認された。

登山口の真ん前に1つ、少し手前に1つ、そして観光車用に設けられた(興禅寺向かい)、春日局庵と呼ばれる無人案内所の大型駐車場だ。

【世界一コンパクトなフルサイズミラーレス一眼】Sony α7C レンズキット(動画可能)



こちらには水洗のお手洗いも設けられており、黒井城にまつわる歴史について説明がされている。

この先の登山口前の駐車場にも、お城のお話を記した看板は存在する。

しかし、少し内容や視点が異なるので、より深くこのお城の歴史を理解するためにも、是非ともこちらの春日局庵に立ち寄っていただきたい。



 黒井城跡の歴史

黒井城はかつて播州地域を治めた、赤松円心の次男・赤松貞範​​が築城したのがはじまりのようだ。

そして、この城を歴史的に有名にしたのが、織田信長に仕えた明智光秀の丹波攻めである。

LINK【特設ページ】播州地域一覧

丹波地方を攻略し、一気に西へ勢力拡大目論んだが、そこに立ちはだかったのが黒井城主「赤井悪右衛門」の名で知られる丹波の赤鬼・赤井直正である。

明智軍を策を持って敗走させるなど、この辺りでは英雄、伝説の勇将として語り継がれている。

赤井直正は病死し、その後明智光秀により黒井城は落城しているが、そこに至るまでの智将同士の戦いに着目するのも、またこの城跡を楽しむ秘訣となるだろう。



 熊にご注意

黒井城跡の登山口前の広場には、また別のお手洗いが設けられている。

そして現れる2つの登山道。

登山道は①急坂コースと、②なだらかコースの2つがある。

情報によれば、急坂コースは道が狭く薮も多いようだ。

なだらかコースは整備された登山道を約40分かけて登る、比較的易しい登山が楽しめる。

しかーし、こちらでは気をつけなければいけないことが1つ。

それは熊の出没である。



2021年6月、地元の登山客が熊に噛まれる事件が発生した。

今現在も熊は捕まっておらず、熊鈴や携帯ラジオなどで、熊に自分の存在を知らせるなどして登山するのが望ましい(熊は臆病らしい)。

ちなみに、私がアップした動画にある聞き覚えのない動物の鳴き声(6分49秒頃から聞こえる)。

LINK子熊の声が聞こえたかもしれない黒井城跡の動画はこちら

登山中にしばらく聞こえていたのだが、こちら以前聞いた子熊の鳴き声に聞こえて仕方がなかった。

無論、この日はキョロキョロしながら撮影を行った(熊以上に恐ろしい不審者に見えたかもしれない)。



 古の山城

先述の通り、黒井城跡はなだらかコースで40分の軽め登山になる。

しかし、登山道に現れる山城としての重要箇所は、現在も(恐らく)当時のまま保存されており、城跡好きの心を揺さぶるのは間違いない。

大木が立ち並ぶ森の中をしばらく進むと、徐々に空の明かりが登山道に差し込んでくる。

やがて空が見え、前方に山門のような古い建物が … 。



この場所は石踏の段跡と呼ばれる場所で、大手道最大の曲輪跡が見られ、頂上まであと少しの休憩場所にもなっている。

【世界一コンパクトなフルサイズミラーレス一眼】Sony α7C レンズキット(動画可能)

この他にも所々に曲輪や、積み上げられた石垣が確認でき、敵の侵入を防ぐ仕掛けなどが生々しく残っている。



 天空の山城

石踏の段跡を駆け上がり、最後の防獣扉を開けると黒井城跡の頂上へと続く。

迫力ある石垣の先に見えるのが、三の丸跡。



ここから二の丸跡 → 本丸と続いて行くが、美しく残る曲輪群だけでなく、その広々とした場所の居心地の良さに感動する。

これまで訪れた山城は、頂上は雑木林に覆われているような場所ばかりだったが、この黒井城跡三の丸〜本丸は緑の芝生に覆われ、理想的な天空の城の姿だった。

兵庫県では朝来市の竹田城や佐用町の利神城など、天空の城と描写される著名な山城は存在するが、この黒井城跡はこれらを凌駕していると言っても過言ではないだろう。

実際この地を訪れた城マニアの中でも、そう評する人達が多いんだとか。

これまで訪れた山城は、頂上は雑木林に覆われているような場所ばかりだったが、この黒井城跡三の丸〜本丸は緑の芝生に覆われ、理想的な天空の城の姿だった。

兵庫県では朝来市の竹田城や佐用町の利神城など、天空の城と描写される著名な山城は存在するが、この黒井城跡はこれらを凌駕していると言っても過言ではないだろう。

実際この地を訪れた城マニアの中でも、そう評する人達が多いんだとか。

本丸跡の一番奥には、黒井城跡の別名・保月城跡と書かれた石碑が建てられている。

本当にため息が出るほど美しい場所だ。



 絶景田園風景

そして、この天空の城跡頂上から見える、丹波の田園風景を忘れてはいけない。

先程の保月城跡の石碑から見て、左に開けた城下の風景。

奥に見える色とりどりの田んぼは、早苗田(さえなだ)と呼ばれ、稲が植えたばかりでまだ小さい頃、太陽の光が反射して様々な景色を見せる場所として有名だ。

その姿はまるでパッチワークのようだとも描写され、多くの方がそれを見に訪れるようだ。



しかし、さえなだだけでなく、一面山々と田園の緑に覆われた丹波町並みは、”緑の世界” と表現出来るほど青々としていて、これまで経験した城跡散歩の中でもトップクラスで美しい風景だった。

皆様も是非一度、丹波市の黒井城跡の絶景田園風景を見に行かれてはいかがだろうか。

霧の濃い日は文字通り天空の城になるようなので、私もまた時期を見て挑戦したい。

現地の様子は映像にもまとめているので、よろしければご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=EoUwM3onICY&t=633s

👹  播州地域の自然風景や、その中を散歩する様子を、動画でも記録しています(YouTube)。ご参考いただき、少しでもお役に立てたなら、チャンネル登録していただけると嬉しいです。👹

LINK【YouTube】播州鬼散歩が歩く、播州地域の美しい景勝地