今年2021年は、台風の上陸が兵庫県播州地域にはなかった。
そのため、例年にはない紅葉の美しさが、あちこちで確認されているようだ。
播州には宍粟、たつの、多可、加東、加西をはじめ、数多くの紅葉の名所が存在する。
LINK【特設ページ】播州地域一覧
インスタグラムなどを見ていても、皆競うかのように美しい写真がアップされている。
しかし、多くが観光地化されたり、または情報が知れ渡って、紅葉を独り占めするのが困難になってきている。
そこでおすすめしたいのが、近年話題になりながらも、未だ “穴場” として知る人ぞ知る場所であり続ける、神埼郡神河町にある「かんざきもみじ園」だ。
地元の方々の努力が生み出した、秘密の花園へあなたを誘おうぞ。
(動画も貼り付けているので最後まで読んでね)
かんざきもみじ園

〒679-2412 兵庫県神崎郡神河町山田1089
24時間出入り自由
かんざきもみじ園は、近年神河町を代表する景勝地として認知度が増しているが、駐車場はこの園専用のものはない。
しかし、ご安心を。
神河町山田地区の公民館「新生館」に車を停め、現地へ向かうことを推奨されていたからだ。

〒679-2412 兵庫県神崎郡神河町山田527-2
ここから越知川を渡り、北西へと進んでいく。


熊出没と書かれており、臆病な私は身が引き締まる。
看板から順路通り進むと、民家を抜ける狭い道が続く。


前方左側に墓地が見えると、そこが「かんざきもみじ園」の入口となる。
この最初の坂道はかなりの傾斜なので、足の不自由な方やお年寄りは少し苦労するかもしれない。

奥へ入ると、右手に大木が立ち並ぶ林が広がり、左手には竹林が見える。
なんだこの穴場感満載の場所は … 。


そして大木と竹林に挟まれた道の奥には、だいだい色に染まる木々が見えてくる。
かんざきもみじ園パーリーの始まりだ …
秘密の花園

私がこの場所を知ったのは、昨年の秋。
神戸新聞でこちらの紅葉が特集されていた。
兵庫県神河町山田、越知川沿いの山裾に「秘密の花園」のような場所がある。林に囲まれ、外から存在は分からない。真っ暗な山道を抜けた先に広がる錦の空間が「かんざきもみじ園」だ。(小林良多)同園の敷地は山田区が所有する土地で、かつて地元の造園業者が庭木用のカエデなどを育てていた。後継ぎがなく、戦後50年近く手入れされない状態だったが、2002年に地元の小林和男さん(78)が仲間と「サークルエコもみじ」を結成して整備した。間伐によって生き返った100本以上のモミジやカエデを静かに楽しめる。(神戸新聞)
残念ながら昨年は行く機会を逃し、丸一年越しの訪問となり、行く前から興奮でちびりかけている自分がいた。

なんだここは!?
観光地化された紅葉の名所とはまるで違う。
もみじ園自体が山の雑木林に囲まれており、その一画のみが紅葉で埋め尽くされている。
まさに秘密の花園!色とりどりのもみじの葉が天井となり、影や木漏れ日で辺りが幻想的な雰囲気で満ちている。
始まり

私が伺った際、後から老夫婦とこちらを管理されている方が上がって来られた。
お話させていただくと、なんとこの場所を造られた発起人の方のようだった。
名前をうかがわなかったので確証はないが、恐らく記事に載っていた小林さんだろう(多分)。
現地でうかがったお話によれば、この場所はもともと周囲の針葉樹林で覆われ、小林さん達が整備するまで真っ暗だったそうな。
スギやヒノキに負けて、カエデの木もみすぼらしい状態にあり、なんとかこの場所を復活させたいという思いで、神川町だけでなく近隣の市川町や福崎町、神戸からも応援が駆けつけ、多くの方がチェーンソーを持って親身に手伝って下さったんだとか。

とにかく格好良かったのだ。
おすすめはもみじの絨毯に寝そべって、青空をバックに色付いた紅葉を眺めるということだったのでやってみた。
もう撮影する気力を失う程心地が良かった。
手作り感ある空間

かんざきもみじ園は周囲の自然と一体化している点が、他の紅葉の名所とは一線を画す。
これはやはり先程から申し上げている通り、地元の方々が手作りでこの場所を作っていることに起因しよう。
コロナ禍までは毎年この場所で「かんざきもみじ園まつり」が催されていた。

この最上階を舞台にして、様々な行事がお披露目されるようだが、残念ながら今年も中止のようだ。
YouTube で公開されている映像だと、地元の方々で盛り上がる一大イベントのようだが、こちらも来年の楽しみにおいておこう。

穴場の都神河町にある “秘密の花園” かんざきもみじ園。
人混みを避けて穴場をお探しのあなたに、ぴったりの場所となるだろう。
当然、紅葉の美しさも他の景勝地に引けを取らない!
下の動画を見て、その様子を感じていただけたら幸いだ(良かったらチャンネル登録してね)。