播州北部に位置する宍粟市も、連日の雪で街全体が白銀の世界へと変わった。
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宍粟市では氷ノ山側のキャンプ場で、遭難者を出すほど(うち1名が死亡)冷え込みが増したが、同じ頃私も波賀町にある “隠れた穴場” から、雪化粧となった町を見下ろしていた。
道の駅みなみ波賀近くにある「波賀城跡」だ。
波賀城史蹟公園
〒671-4221 兵庫県宍粟市波賀町上野
営業時間:8am ~ 5pm
無料駐車場:あり(20台以上が駐車可)
お手洗い:あり(水洗)
波賀城跡、正式には波賀城史蹟公園と呼ばれ、駐車場から整備された遊歩道を5分ほど歩いた先に城跡が存在する。
また遊歩道の途中にあるゲート前には、水洗の綺麗なお手洗いが完備され、施設としては言うことなしだ。
しかし、この波賀城史蹟公園に着くまでのルートに関しては情報が少ないので、詳細をお伝えする。
道の駅みなみ波賀から北上し、右手にある集落へと入っていく必要がある。
自動車で通るにはやや狭い道だ。
そして、かなり固めのゲートを開き、閉め、史蹟公園へと繋がる車1台分位の幅の登り坂を進むことになる。
この入口のゲート、播州鬼散歩史上最も固いゲートで、なかなか開閉に苦労した。
車でお越しの際は、道幅が狭いことから注意して進む必要がある。
なかなか急勾配の坂であったことを伝えておきたい。
道の駅みなみ波賀
波賀城跡へ向かう際、是非寄っていただきたいのが、道の駅みなみ波賀。
自然薯をはじめとした地域の特産物が販売されており、リーズナブルで安全な食品を確保出来る場所として人気だ。
また、道の駅の裏には引原川が流れており、遠くに見える山々と田畑との風景が心に残る。
波賀町の昔懐かしい風景
先ほど触れたように、私は現地まで徒歩で向かった。
波賀町を流れる引原川の風景やせせらぎの音は、これまでに何度もお伝えしてきたが、それでもやはり素晴らしいと言わずにはいられない。
この日はまだ積雪が残っていたため、途中の集落は銀世界と姿を変えており、歩いて景色を眺めるだけで心がとても癒された。
一面真っ白の畑の中にあって、雪を被っていない収穫物がやけに立派に見えてしまった。
久々に自分の子供時代に見た懐かしい風景を目に出来て、波賀城跡を見る前から胸がいっぱいになる思いだった。
物語はすでに始まっている
過去一硬かったゲートを越えると、城跡までの道がずーっと続くが、木の間から差す光がそのルートをとてつもなく神秘的な景色へと変える。
とりわけ雪が積もる冬の時期は、散らずに残った紅葉が雪の上に落ち、散歩するゲストの目の保養となっていた。
さらに、その所々に現れる謎の標識(詳しくは YouTube 動画を)や古い看板が、歴史好きの好奇心を掻き立てる。
城下にある憩いの場所
駐車場からしばらく歩くと、波賀城跡に入る門が存在する。
非常に立派な門構えで、ここから城跡も見え、記念写真に最適な場所とも言える。
この門を抜けると、訪問者が休憩出来る場所や、木でこしらえられた階段などが続き、頂上へ着く前にその情緒溢れる雰囲気に興奮が高まる。
階段は手摺りもあるので、足腰が強くない方でも登ることは可能だろう。
しかし繰り返し触れるが、雪の積もる時期は足元が悪いので滑りやすく、注意して現地を目指して欲しい。
波賀城跡
そしてこちらが波賀城史蹟公園にある波賀城跡だ。
青空をバックに見たこの城跡は、小さいながらも非常に見応えがある。
ネットや SNS にあがる城跡の写真が、いつもこの位置で撮影されるのは、この場所が山城であり城自体が小ぶりなこと、背景には波賀の町並みや山々が広がっていることが挙げられるだろう。
そしてその天守閣以外に注目すべき点は、石垣の造りにある。
第一期製法と呼ばれる天正年間以前(〜1572)の積み上げ手法が用いられ、第二期の姫路城、第三期の大阪城よりも古いことから、その希少性はもっと知られるべきであろう。
素人目にも原始的な製造方法が取られていることが分かり、言葉に出来ないほどの風情を感じた。
当然周囲の景色との調和具合は、「315 ー!(最高)」の一言に尽きる。
この景色の特別感は、言葉に言い表せない位素晴らしく、心が晴れ晴れする思いだった。
雪景色はこれからがまさに本番、皆様も機会があれば是非お立ち寄りいただきたい。
具体的な進路の様子や、現地、周囲の町並みの美しい様子はこの動画を見ていただきたい。
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