兵庫県播州地域の播磨灘側には、神戸から赤穂まで無数の漁港が存在する。
しかしその中でも悠久の歴史を持つ1つが、たつの市にある港町・「室津」。
古くは宿場町として栄え、あの平清盛も訪れたことで知られる。
牡蠣の養殖でも栄えるこの街を、ぶらり散歩しながらグルメを味わってみてはいかがだろうか。
道の駅みつ
〒671-1332 兵庫県たつの市御津町室津896-23
営業時間:9am ~ 6pm
無料駐車場:あり(第一、第二、第三合わせ100台以上)
お手洗い:あり
室津漁港へ行く時、あまり明確にされていないのが「どこに車を停めるか!?」だ。
なぜなら室津には、観光客向けの無料駐車場というのが存在しないからだ。
平日・週末ともに幾度か訪問した私が見た所
- 平日:「道の駅みつ」か「御番所跡公園」
- 週末:「室津へ下りる橋の下の駐車場(空き地)
に停めるのが良いだろう。
こちらについては、動画で映像を交えながら触れているので、是非見ていただきたい(役に立ったらチャンネル登録して下さいね)。
▪️ 週末
動画の運転シーンの通り、室津へは “はりまシーサイドロード” の七曲りと呼ばれる、相生まで続く絶景ドライブスポットを走る。たつの市御津町室津に入ると、海岸側に室津の町へと下りる橋が現れるが、この橋の下には広い空き地があり、週末は漁師人達の車がなくここに駐車が可能だった。
▪️ 平日
一方、平日は朝から夕刻までこの場所には車がぎっしり(恐らく漁師人)で、近くで働くお父さんに伺ったところ、「空きはあっても1時間くらいにしといてね」とのことだった。そこでその先にある「御番所跡公園」という場所の、空いている駐車場(いくつかは月極契約がされている)がおすすめされる。
動画で現地までの望まれるルートについては触れているが、便利な場所に存在する一方、狭い道を走る必要があったりする。
そこで、次におすすめ&歩ける人向けなのが、「道の駅みつ」に駐車し、現地まで20分くらい散歩しながら室津へ行く方法だ。
道の駅みつはお店敷地内の広い駐車場と、道を挟んだ向かい、そして少し西に行った山側の臨時駐車場があり、合計で100台以上は駐車可能だ。
播磨灘の素晴らしい風景を見ながら歩き、「室津の街並」と書かれた案内石が見えたら、港町へと下って行こう。
迫力ある漁港風景
入り組んだ地形のため、三方を漁船や市場などの漁港風景が支配しており、その情景は他の播州の漁港では見られないものに違いない。
LINK【特設ページ】播州地域一覧
冬になると牡蠣があげられる様子があちこちで見られ、近くの牡蠣専門店(直売所、レストラン)には人がごった返している。
グルメ
先ほど触れた通り、牡蠣で有名な室津には、道の駅みつから海岸沿いに無数の海鮮料理屋(レストラン)がある。
多くの水産会社が牡蠣の直売所や、牡蠣焼きのお店を出しているが、海岸沿いにある「津田宇水産レストラン」は、新しく店内もオシャレで非常に人気のスポットとなっている。
【snow peak】 焚火台 M スターターセット (バーベキューコンロにも)
牡蠣だけでなく、近海で獲れたサバやサーモン、マグロなどのお刺身も販売され、非常に新鮮で美味しかったのでランチにおすすめだ(ただし週末はめっちゃ並ぶ)。
古の宿場町
室津港はかつて海の上を行き来した人々のための、宿場町として栄えた。
播磨国風土記にも、
「此の泊まり、風を防ぐこと室の如し」
と地名の由来が書かれ、奈良時代に僧の行基が “播磨五泊” の1つとして、大阪、神戸、明石、姫路と共に整備したと言われており、悠久の歴史を持つ。
その町並みは、古き良き日本を思わせる日本家屋が立ち並び、古い建物を使い今でも商売をしている店舗が多い。
そして、その合間合間にある室津海駅館や、民族館などは、まさにその骨頂。
木造の古い造りの建物からは、室津の美しい漁港と海が見渡せ、この地で訪問必須の場所と言えるだろう。
賀茂神社
その歴史は平安時代後期に遡り、この頃には神社にあるいくつかの建物の存在が、既に確認されていたようだ(すげー)。
また、平清盛が高倉上皇と厳島神社(広島)に参拝する際、ここに立ち寄り広島へと向かったと記録がある。
賀茂神社神社は室津の町の丘の上に位置し、その広い敷地と立派な本殿が印象的な場所で、この港町散歩のメインとなる場所とも言える。
大坂城の石
賀茂神社を下りると、冒頭ご紹介した御番所跡公園へとたどり着く。そしてここにあるのが「大坂城の石」と呼ばれるもの。
大坂城建築の際に西国から運んでいた石が、この「室の泊」に落ちてしまい、その後400年間海の中に沈んでいたとされている。
貴重な大坂城の石が見られる場所で、こちらも見ていて損はないだろう(写真を撮り忘れたので、詳細は現地 or 動画でご確認を)。
日本の城の石垣築造技術は、大きく3つのフェーズがあることが、以前訪問した波賀城跡で分かったのだが、こうして播州の名所を訪問しながら、歴史を学んでいくのは本当に楽しいと思えた。
室津は広いので、まだまだ発掘するのに時間がかかるが、その情報は随時更新していきたい。
また、その様子は動画にアップしているので、YouTube の方もチャンネル登録していただけたら嬉しいです。