コロナ禍が落ち着き、インバウンドが回復する中、観光地におけるオーバーツーリズム問題が大変だ。
特に、播州地域からも近い京都では、どの観光地においても、入場に凄まじい時間を要するようだ(紅葉のシーズンは尚更やばい)。
そこでおすすめしたいのが、兵庫県加東市にある「播州清水寺」。
京都・清水寺も驚くような歴史ある建物の数々、美しい紅葉スポット、SNS でも有名になった “引退ポスト” など、見所満載の “そんなに混んでない” 名所だ。
御嶽山・播州清水寺
〒673-1402 兵庫県加東市平木1194
TEL:079-545-0025
入山料:¥500
駐車場:あり
お手洗い:あり(水洗)
お食事所:あり
御嶽山・播州清水寺は、知る人ぞ知る古刹(西国25番札所)であり、播州地域を見下ろす山の頂上に位置する。
こちらでは入山する際に、車の中から入場料を支払うシステム(高速の料金所)が取られ、そのおかげで入口付近で起こりそうな混雑が回避されている。
詳しくは映像でご確認を。
入場料¥500を支払い、そこから頂上の駐車場までは山道ドライブだ。
駐車場はこのように開放的で駐車可能台数も多い。
ちなみに、公共交通機関では三田市の相野駅から、1日に2便神姫バスが運行している。
仁王門の目の前で下車出来るので、お年寄りも安心だ。
現地に着いた時点で、早くも
「ここは京都!?」
と錯覚してしまいそうになる。
入場料¥500を支払い、そこから頂上の駐車場までは山道ドライブだ。
ちなみに、駐車場はこのように開放的で駐車可能台数も多い。
また、公共交通機関では兵庫県三田市の相野駅から、1日に2便神姫バスが運行している。
仁王門の目の前で下車出来るので、お年寄りも安心だ。
現地に着いた時点で、早くも
「ここは京都!?」
と錯覚してしまいそうになる。
カフェ&ショップ
まずはこちらの現地マップ(播州清水寺公式サイトより拝借)をご覧あれ。
迫力ある播州清水寺の仁王門をくぐると、カフェやお食事処を含んだショップが数件立ち並ぶ。
こちらの屋外テラスで、紅葉を見ながらうどんを食される方がとても多かった。
そういえば、“播州うどん” というジャンルが確立されていないことに、私は気付く(播州ラーメンはありますやん)。
色んな意味で、安心して参拝することが出来る。
石垣の道
この苔に覆われた石垣は、江戸時代中期のもののようで、左手に見える林とともに、参道をとても神秘的な雰囲気に変えている。
LINK【映像】播州清水寺の幻想的な参道
その中でも目を引く撮影スポットが、この石垣に挟まれた石の階段。
人だけでなくペットをここに立たせ、撮影に勤しむ人が多く見られた。
ほのぼの。
スマホ以外の撮影用のカメラ持参を、強くおすすめしたい!
山のお寺のドッグラン
播州清水寺を散策していると、多くの方がワンちゃん同伴で訪問されていることに気付く。
播州清水寺では、ワンちゃんとの参拝を歓迎しており、先程の石の階段前には「山のお寺のドッグラン」という場所が存在する。
参道にある入口から少し林側へ下りていくと、”山の中” の特別感(開放感)に包まれたドッグランが … 。
素晴らしいワンちゃん思いのお寺だ。
薬師堂
創建は清盛の義母 “池の禅尼” と言われ、数ある播州清水寺の名所の中でも、必見すべき場所だろう。
内部では “十二神将” が安置されていて、とても厳かな雰囲気が漂っている(私語厳禁だ)。
また、周辺の大木が秋になると、とても色鮮やかになりこの建物を一層美しく見せてくれる。
何もせず、この辺の景色を見渡している方々も多かった。
大講堂
この薬師堂の前にある放生池前の大きな建物は、播州清水寺が誇る大講堂。
日本遺産であり、西国二十五番の札堂で、聖武天皇の勅願所とある。
こちらでは2階に上がり、中でお土産を購入したり、お参りすることが可能だが、特筆すべき点はその2階からの景色にある。
何度も何度も上下を行き来してしまうほど、見事な紅葉の絶景が堪能出来る。
LINK【映像】播州清水寺の燃え盛る紅葉
本坊
そしてこちらが本坊へと続く、客殿の入口。
先程の大講堂から続く階段を下り、本坊へと進むことも出来るが、この客殿前の小道がまた素晴らしい。
歴史ある日本家屋の庭園のようにも見え、ただ散歩するだけで心が癒される。
そして、ここから大講堂を見上げた様子も、これまた凄い迫力なのだ。
清水の大舞台を思い出さずにはいられない。
根本中堂
推古天皇勅願所で、627年に創建された根本中堂。
播州清水寺にある他の建築物同様、素晴らしい日本建築技法が垣間見え、その場所の歴史とともに撮影を楽しむことが出来るだろう。
こちらも大正2年に炎上し、同6年に再建されたようだ
鐘楼(開運の鐘)
播州清水寺を散策していると、遠くから鐘の音がよく聞こえる。
大講堂前の長く続く階段を上ると、左手にこの鐘楼の建物が見えてくる。
大正2年に焼失し、同9年に再建された建物のようだが、とても年季を感じる。
中に入って実際に鐘をつくことも可能だ
多宝塔跡
そして、根本中堂の裏道を進むと現れるのが、この全てが破壊され久しいような雰囲気を醸し出す多宝塔跡。
現在再建予定の多宝塔(大塔)は、平清盛の武運長久を祈願して、祇園御女(平清盛の聖母と伝えられる)により建立されたと言わるようだ。
また、常行堂は後白河法皇により、阿弥陀堂は源頼朝により建立されたと言われ、その名だたる関係者に私は唖然としてしまう。
「ここは京都か… !?」
塔の跡自体は、とても不気味な雰囲気も漂っていて、The Walking Dead のバイター達が出てきそうだった。
ちょっとだけ怖い。
引退ポスト
近年、インスタグラムなどの SNS で話題となっている場所が、この播州清水寺にもう1箇所存在する。
本坊と客殿の外道をさらに進んだ先にある、「引退ポスト」だ。
実際に1955年頃まで、現在地から20m ほど下の山道に立っていたそうだ。
山の中の木々に覆われたその姿は、木漏れ日を浴びると “覇王” と呼びたくなるほど、堂々としている。
押してもびくともしないその出立ちから、”室伏” と私はついつい口走ってしまった。
しかし本当に覇気を感じる。
引退ポストをさらに先へ進むと、今度は登山者向けの山道に続く階段が現れる。
あまりにも階段が続くのでほぼ人はいないが、そこを下っていくととんでもなく静かで、心休まる森が広がっていた。
私はトレーニングがてらここを山道まで2往復してみたが、実際は足トレよりも心休まる森林セラピーを満喫出来た次第だ。
紅葉の時期にも関わらず、播州清水寺は京都の寺院などと比べ人の数はまばらで、とても落ち着いて散策することが出来た。
お寺全体に紅葉が広がっている様子が、これまで訪れた神社仏閣とは別世界のように感じ、また新緑の季節にも撮影を試みたい思いだ。
現地の様子はいつも通り映像に記録しているので、よろしければ参考がてらご視聴下さい。
LINK【YouTube】播州鬼散歩が歩く、播州地域の美しい景勝地